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産直純和鶏お米育ち

佐々木さんと純和鶏の写真

株式会社ニチレイフレッシュファーム 生産部 佐々木隆行さん

株式会社ニチレイフレッシュファーム 生産部 佐々木隆行さん

適度な弾力のある食感と、ジューシーさが魅力!純和鶏(じゅんわけい)ならではのうま味がつまった鶏肉です。

「産直純和鶏お米育ち」は、希少な純国産鶏種。
組合員の皆さんに、ぜひ知ってもらいたいおいしさです。

希少な純国産鶏種です

青森県との県境、岩手県九戸郡(くのへぐん)洋野町(ひろのちょう)にある、株式会社ニチレイフレッシュファーム洋野農場は、広大な土地に建つ33棟のシステム鶏舎※1で、「産直純和鶏お米育ち」を生産する唯一の農場です。この鶏は、日本で育った「小雪」と「紅桜」を親に持つ、原種の段階から日本で生まれ育った希少※2な純国産鶏種。背が高くて胸が小さく、足が太くて長く、羽根が大きいのが特徴です。飼育日数は約2カ月と、一般的な肉鶏(ブロイラー)よりも2週間程度長くなっています。これは一般的な鶏よりも発育に日数を要するためですが、長く飼育することで、適度な弾力と噛むほどにコクを感じるうま味の濃いモモ肉、繊維が細くやわらかでジューシーなムネ肉の鶏になります。

純和鶏の写真

りりしい立ち姿の鶏です

商品名の「お米育ち」とは、飼育期間中に、お米を与えて育てていることを指します。純和鶏の場合、生まれて6週以降の最終段階に、麦やハーブとともに地元・岩手で作られたニチレイフレッシュ指定の飼料用米をバランス良く配合した餌を与えています。

いつも通りの環境が大切

この農場ができた2008年から、純和鶏を育てている佐々木隆行さんの1日の主な仕事は鶏の様子を見ること。「鶏は非常にデリケートな生き物で、暑さ、寒さ、空気の質、音などがいつも通りでないとストレスを受けます。鶏はストレスがあると餌を食べなくなってしまうので、きちんと餌を食べているか、弱っている鶏がいないかを確認します」と佐々木さんは言います。

鶏舎を見回る様子

鶏がいつも通りに過ごしているか、しっかり見て回ります

「職員は毎日朝7時に出社して、鶏舎に菌などを持ち込まないようそれぞれ体温を計り、シャワーで全身を洗浄します。寒い地域なので冬はつらいですが、鶏が病気にならないよう第一に防疫に力を入れています」。他にも、職員が外から病気の原因を持ち込まないためのルールがたくさんあります。

純和鶏お米育ちをもっと知ってもらいたい

洋野農場ではほぼ毎日5千羽単位で鶏が出荷され、常にどこかの鶏舎で鶏が飼育されています。出荷後、その鶏舎に新たなひなを入れるまで約2週間かけて、清掃・消毒(3回)・乾燥(4回)を徹底して行います。新しくやって来るひなが快適に過ごせるよう、餌皿もすべて取り外して一枚一枚洗います。この、ひなを迎え入れる準備も大事な仕事です。

佐々木さんは純和鶏お米育ちを、多くの組合員の皆さんや地元の方々にもっと知ってもらいたいと話します。
「やはり一羽でも多く健康な状態で鶏を送り出すことが喜びです。『絶対うまい鶏肉だ』と自信を持って仕事をしています」と佐々木さん。

餌を食べる鶏の写真

餌の皿から、鶏は自由に餌を食べられるようになっています

良いだしが出るので鍋料理や、うま味を閉じ込めたからあげなどにぴったりな鶏肉です。クリスマスやお正月に、純和鶏お米育ちでお料理を作ってみてはいかがでしょうか。

  • 1 コンピューター養鶏管理システムによって自動で給餌(きゅうじ)や換気を行い、常に鶏が快適に過ごせる鶏舎
  • 2 純国産の鶏種は、国内の出荷羽数の1~2%ほどです
純和鶏の調理例の写真
コラム 循環サイクルを作り、飼料用米を生産しています
コラム 循環サイクルを作り、飼料用米を生産しています

農場がある洋野町のお隣、岩手県軽米町(かるまいちょう)では、2007年から飼料用米作りを始めました。JA新いわての大村錦一(きんいち)さんは、「お米を作ることができなくなった休耕田が増えていくなかで、軽米町とJA新いわてが協力して『飼料用米を生産しないか』と農家に声を掛けていきました。現在では200戸以上の生産者が飼料用米を育てています。町では、廃校になった小学校の体育館を飼料用米の保管庫に改造して籾(もみ)の状態で保管し、餌に混ぜるタイミングで玄米にして出荷する仕組みも作りました」と話します。

飼料用米の水田の写真

洋野農場では、飼育中に出た鶏ふんを農場内で有機質肥料に加工し、軽米町を中心とした田んぼで飼料用米を育てる肥料として使っています。こうした地域密着型の循環サイクルを作っているのも大きな特徴です。

【飼料用米でつながる循環サイクル】飼料用米を配合した鶏の餌を作る→その餌を与えて純和鶏を育てる→鶏ふんを有機質肥料に加工→その肥料を使って飼料用米を栽培→その飼料用米を配合した鶏の餌を作る

「地元で良い鶏肉を作るもととなる餌です。良い取り組みをしているという自負があります。継続していきたいです」と大村さんは話してくれました。
2018年度は、この飼料用米を約17%餌に配合して鶏に与えています。

大村さんの写真

JA新いわて
大村錦一さん

【広報誌2018年12月号より】