ごあいさつ

とちぎコープ理事長 塚原政雄

日頃より、とちぎコープの事業と活動に対するご協力とご支援をいただいている皆さまに、心より感謝を申し上げます。

昨年を振り返りますと、甚大な被害をもたらす自然災害が世界各地で発生し、年々脅威を増しています。日本も例外ではなく、特に能登地方においては地震と豪雨の多重災害に見舞われました。ウクライナ情勢は各地で軍事侵攻が激化、またガザ地区においても戦闘が長期化し人道上の危機的状況が続く中で、多くの市民が大きな犠牲と代償を払っており、国内外において悲しみや痛みを感じることの多い一年だったように思います。そのような中で「日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)」のノーベル平和賞受賞は明るい話題であり、戦後80年を前に核兵器のない国際社会づくりの重要性や平和の尊さを改めて共有でき、更に取り組みを広げるよい契機となったように感じています。これまでの活動に心より敬意を表したいと思います。一方で、生産コストの上昇などを背景とした物価上昇は収まることもなく、加えて全国的な米の品薄問題も日々のくらしに大きな影響を及ぼしました。とちぎコープとしてもできる限りの対応をすすめてまいりましたが、組合員の皆さまには多大なご迷惑とご心配をおかけすることとなりました。改めてお詫びいたします。引き続き、事業と活動を通してくらしの諸課題に向き合うとともに、安心して商品をご利用いただける生協づくりをすすめてまいります。

今般、コープデリグループでは“よりよい未来のくらし”を創っていくために、組合員さんや役職員みんなの想いをのせた「ビジョン2035」を策定しました。「食べるしあわせ、自分らしいくらし 『ともに』の力で、笑顔の明日を」をメインメッセージとし、2035年においてありたい姿、実現したい社会と取り組む姿勢など具体的な言葉で表現しました。今後、私たち役職員はこのビジョンに結集し、組合員さんとともに具現化に向けた取り組みをすすめていきます。ホームページに詳細を掲載しておりますのでご覧いただければと思います。

最後に、今年は「国際協同組合年」です。特定のテーマにおける問題解決を国際社会に呼びかけ取り組みをすすめるために国連が「国際年」を設定していますが、「国際協同組合年」として制定がされるのは2012年に続き2回目となります。世界の食料供給や経済の不安定化、また紛争など混沌とした社会情勢を背景に、持続可能な社会づくりへの貢献が協同組合に期待されています。とちぎコープではパートナーシップの活性化をさらにすすめ、組合員の皆さまのくらしの向上と地域社会の発展に寄与できるよう尽力するとともに、協同組合の取り組みや価値を広くお伝えしながら社会的認知を高めていく一年にしたいと考えています。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2025年1月
とちぎコープ生活協同組合
代表理事 理事長 塚原 政雄

コープデリグループのめざす姿「ビジョン2035」 国際協同組合年