コープデリ宅配の冷凍餃子部門では人気ベスト1の「香港ギョーザ」。
オリジナルの小麦粉で作る自慢の皮のパリパリ感と、具材の野菜のシャキシャキ感、
肉の食べごたえをぜひお楽しみください!
ヨコミゾの香港ギョーザ”といえば、30年以上組合員の皆さんに愛されているロングセラー商品。2019年5月にはコープデリ限定商品となり、現在コープデリ宅配の冷凍餃子部門では人気ベスト1の商品です。
昭和36年創業の株式会社ヨコミゾ(埼玉県さいたま市)を訪ね、製造部の小澤正光さんと、営業部の小池克行さんに話を聞いて、「香港ギョーザ」ができるまでを見せていただきました。
「『香港ギョーザ』は現在1日約30万個(1万パック)製造しています。“すごくおいしい”といった一口目のインパクトは強くないかもしれませんが、2つ目が食べたい、3つ目が食べたい……と、たくさん召し上がっていただける味だと思います」と、製造に携わって32年の小澤さんがにこやかに話を始めます。
商品名の由来は、創業社長である横溝治朗さんが経営していた飲茶のお店で、香港出身の料理人から教わった餃子がベースになっているから。教わったレシピを日本人の口に合うようにとアレンジして誕生しました。
「まずは野菜のシャキシャキ感、それから肉もしっかり入っています。肝はその配合バランスと、オリジナル小麦粉で作る皮です。具材も豚肉、ニラ、キャベツ、たまねぎ、にんにく、しょうが、すべて国産素材を使用しています」と小澤さん。
特筆すべきは、皮を作ることができるのは製造に携わる約50人のうち3人、具材を作り上げることができるのも3人しかいない(あと1人が勉強中)ということです。
「具材はまず出所がはっきりわかる新鮮なものを仕入れ、安定した味に仕上げること。そして皮の硬さは加水の具合を調整し焼いたときのパリパリ食感がきちんと出ること、それから成型でも皮の厚さや重量がいつもと同じであることを大切にしています。原材料は農畜産物なので、いつも同じ味に仕上げることが常に課題です。データでわかることもありますが、携わる担当者の感覚や経験も大事です」と小澤さんはおいしさの理由について話します。
「私は普段、直接組合員の皆さんの声を聞くことはないのですが、以前コープのイベント時に手伝いをしたとき、『昨日も買ったけど今日も買っていくよ』『冷凍庫に切らさないようにしているよ』、『何年も買っているの』と言っていただけて、とてもうれしく工場のみんなにも報告しました。みんなプライドを持って仕事をしています。これからも安全で安心な、安定した味のものを作っていきますので、長く食べていただけたらうれしいです」と小澤さんはいいました。
すでにファンの方も、「香港ギョーザ」を知らなかった方も、ぜひお召し上がりください。
使用する前日からかたまり肉を解凍しておき(写真A)、製造する日の朝、ひき肉にします(B)。
具材製造用のミキサーで肉・野菜・調味料の順に投入して混ぜて練り上げます(C~F)。夏と冬で時間は変わりますが、練るのは10~15分。
練り上がったら、ミキサーの責任者が手の感触でいつも通りの仕上がりかを確かめます。
北海道産の小麦2種(春よ恋・きたほなみ)をブレンドしたオリジナルの小麦粉を専用ミキサーに入れて、塩・水を加えて14分練り(写真G)、担当者が手で確認します。加える水の量は季節によって変えています。
その後、4つのローラーを通して徐々に厚さを薄くして(H)30分以上寝かせます。寝かせることで皮が熟成され、皮の食感にしっかりとした歯ごたえが出ます。
成型機で成型していきます。
さらに2つのローラーを通って皮は0.7mmの厚さになり(写真I)、そこに具材をのせて1個18gになるように包んでいきます(J)。
焼いたり揚げたりしても破裂しないように、両端が少し開いた状態で包み、自動でトレーに30個ずつのせられます(K、L)。
そして90度弱で5分30秒、蒸し機で蒸します(M)。
きちんと蒸されているか担当者がチェックしてから、4度の冷風を当てて粗熱を取り、マイナス40度のトンネルフリーザーを通って急速冷凍します。
冷凍できたら、手でトレーから外しながら、人の目で形が悪いものや異物がないかを検品しています(N)。
蒸し上がった段階で、味や食感などを確認する官能検査(五味検査)もしています。
包装機で包装し、賞味期限と製造年月日の印字を行い、X線、金属探知機、ウエイトチェッカーを通ってから(写真O)、印字がきちんとなされているか、袋が破れていないかをチェックしながら人の手で箱詰めしていきます(P)。
冷凍庫で保管して出荷します。
【広報誌2024年3月号より】