遺伝子組換え作物・食品について

1.遺伝子組換え作物とは

  1. 生物の細胞から有用な性質を持つ遺伝子を取り出し、それを他の生物の細胞の遺伝子に組み込み、新しい性質を持たせることを遺伝子組換え技術といいます。
除草剤耐性の大豆の仕組み 除草剤耐性の大豆の仕組み

除草剤耐性の大豆

  1. 遺伝子組換え技術は、いろいろな生物の有用な遺伝子を効率良く組み込むことができますが、遺伝子を人為的に組み換えることについては不安の声や倫理的な観点などからの批判があります。
  2. 国により安全性評価および環境影響の評価が行われ、認可された遺伝子組換え作物だけが国内で流通することが認められます。
  3. 世界における遺伝子組換え作物の生産は拡大していますが、生産国は多くはありません。(2018年26カ国 1.91億ヘクタール)
  4. 日本は遺伝子組換え作物を大量に輸入し、加工食品の原料や畜産の飼料(エサ)として利用しています。日本国内の大豆使用量の75%、トウモロコシ使用量の80%が遺伝子組換え作物と推定されています。一方、日本における遺伝子組換え作物の商業栽培は「青いバラ(観賞用)」のみで、食用の作物は栽培されていません。

2.遺伝子組換え作物についての考え方

  1. 安全性および環境影響の評価が行われ、認可された遺伝子組換え作物だけが国内で流通することが認められており、日本に大量に輸入され利用されていることを踏まえ、必要な場合には使用することを前提として商品供給を行います。
  2. 遺伝子組換えでない作物が原材料の加工食品や、遺伝子組換えでない作物由来の飼料で生産された畜産品へのニーズに応える商品の開発・品ぞろえを行います。
  3. 遺伝子組換え作物が生物多様性に悪影響を及ぼさないように、国際ルールの整備と正しい利用(栽培・管理)が世界的に推進されることを求めていきます。
  4. 遺伝子組換え作物の開発や審査の申請には膨大なコストと期間が必要なこともあり、市場は一部企業が独占する状態になっています。こうした状態を緩和させるために、公的機関による研究が進むよう求めていきます。
  5. 消費者に対して正確な情報提供とリスクコミュニケーションを積極的に展開すること、そして遺伝子組換えの有無で選択できる、わかりやすい整合性の取れた表示基準を制定することを、政府に求めていきます。

3.遺伝子組換え食品に関する表示・情報提供

  1. 組合員が商品を購入する際、選択の目安となる情報を優良誤認を招かないよう留意して提供します。
  2. コープ商品の表示

    1. (1) 食品表示法で表示が必要とされている対象品目(大豆、とうもろこし、ばれいしょ、なたね、綿実、アルファルファ、てん菜、パパイヤの8つの農産物と加工食品※1)の「主な原材料」※2 については、「遺伝子組換え不分別」(法律で表示が義務とされています)の表示に加え、任意表示として「遺伝子組換えでない」「分別生産流通管理済み」を表示します。
    2. (2) 食品表示法の表示対象ではありませんが、しょうゆ、植物油、コーンフレークについても「主な原材料」について、「遺伝子組換え不分別」「遺伝子組換えでない」「分別生産流通管理済み」の表示を行います。
    3. ※1 加工食品:
      表示対象の8農産物を「主な原材料」として加工した33の食品群のうち、組換えDNAが検出可能なもの

      ※2 主な原材料:
      原材料の重量に占める割合の高い原材料の上位3位までのものでかつ原材料および添加物の重量に占める割合が5%以上のもの

2023年4月から、遺伝子組換えの任意表示制度が変わります

遺伝子組換え表示制度には、義務表示(法律で表示を決められたもの)と任意表示(メーカーや取り扱い企業が掲載を決めて良いもの)があります。法律改正により、任意表示が2023年4月1日から変わります。
これまで、大豆・とうもろこしやそれらを原材料とする加工食品に「遺伝子組換えでない」という表示をする場合には、「混入率(収穫や輸送中などで意図せずに遺伝子組換え原料が混入する割合)が5%以下」が条件でしたが、改正後は「不検出(遺伝子組換え原料の混入がない)」が条件となり、より厳格に管理されることになります。

遺伝子組換え表示制度の改正前、改正後のまとめ図

 第46回消費者委員会食品表示部会 資料4をもとに作成
https://www.cao.go.jp/consumer/history/05/kabusoshiki/syokuhinhyouji/doc/181010_shiryou4.pdf
※図中の%は遺伝子組換え原材料の混入率

このため、コープ商品の中で、従来「遺伝子組換えでない」と表示していたもののうち、実際の混入率が0%または 限りなく0%に近い商品以外は、「遺伝子組換えでない」表示を使えないケースが多く発生する見込みです。そこで、コープ商品では「分別生産流通管理済み」の表示を用いることとしました。豆腐の例では、表示が下記のように変更になります。

豆腐の表示例(遺伝子組換えでない→分別生産流通管理済み)

また、従来は、加工食品などの調理や調味に用いたしょうゆや植物油についても、混入率5%以下の場合は「遺伝子組換えでない」表示を行ってきました。調味や調理に用いるしょうゆや植物油は,原材料の調達状況やメーカーの事情により厳格な管理が困難になることが予想されますので、今後は、商品の包装での表示はやめ、Webでの情報提供に切り替えていきます。下記を参照してください。

魚肉ソーセージの表示例(混入率5%以下の場合は「遺伝子組換えでない」表示をしない)