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産直 高原キャベツ(群馬県産)

程よい辛味とザクザク感がやみつき!子どもはそのまま、大人は花椒ソースでピリ辛に!

生産者の黒岩くろいわ純平じゅんぺいさんと妻の延枝(のぶえ)さん。「大事なのは日々の積み重ね。品質の良いキャベツを届けられるよう、毎日の見回りと適切な防除を心がけています」

標高700~1,400mに位置する群馬県嬬恋つまごい村は、夏でも朝晩は肌寒いほど。
そんな冷涼な高原には、熱い気持ちでキャベツ生産に取り組む人々がいました。

甘さの秘密は夜の涼しさ

一年中、いつでも手に入るキャベツ。南北に長い日本列島では、四季に合わせて最適な地でキャベツが生産されています。夏から秋は嬬恋村が出荷量トップ。その量は何と地球約1周分
明治末期からキャベツ栽培に取り組んできた嬬恋村にはキャベツ農家が約350軒あり、種苗会社・JA・生産者が力を合わせて品種開発に注力。栽培時期や気象条件に合わせてさまざまな品種を駆使し、品質の高さと安定供給の維持に努めています。

避暑地として知られる軽井沢に隣接する嬬恋村は、6~9月の平均気温が15~20度と涼しく、暑さが苦手なキャベツの生育に適しています。キャベツの甘みを生み出すのは、日中の光合成で蓄えられる栄養分。夜の気温が高いとキャベツの呼吸が活発になり、蓄えた栄養分が消費されてしまいますが、夜の気温が低い嬬恋村では呼吸が抑えられ、おいしさをキープしたまま出荷できるのです。また活火山である浅間山の裾野に位置する嬬恋村の土は、くろボクと呼ばれる、火山灰由来の真っ黒な土。先人たちの土壌改良もあり、豊かな大地が村のキャベツ栽培を支えています。

  • ※キャベツを1列に並べた距離(概算)
    直径22cm×年間出荷量1億8,400万個=40,480km

朝露が育むみずみずしさ

「収穫と、畑に苗を植える定植が重なる6・7月が一番大変です。みずみずしいまま収穫するため、気温が低い深夜2時から午前10時まで収穫・箱詰めし、午後は定植作業。需要の高いLサイズで収穫するよう努めていますが、生育が早くて間に合わないこともあるので、採り遅れないよう必死です」と話すのは、幼い頃からキャベツ作りに励む両親を見て育った黒岩純平さん。高校卒業後に4代目として就農し、現在は父と妻、繁忙期は3人のアルバイトも一緒に、代々受け継がれてきた畑でキャベツを栽培しています。

妻の延枝さんは「山に囲まれ朝晩も冷えるため、収穫時のキャベツは朝露でぬれています。品質確認のためひっくり返すと雨がっぱがビショビショになるくらい。あの朝露が守るみずみずしさを感じてもらえたらうれしいですね」と笑います。「キャベツをせん切りにして塩を振って水気を絞り、ソフトタイプのさきいかと調味酢を加えてよくもんでください。キャベツはイカと相性抜群! 絶品おつまみです」

やわらかい春キャベツと甘みのある冬キャベツの中間的な特徴を持ち、サラダにも加熱調理にも適している嬬恋村のキャベツ。旬の味を、ぜひお楽しみください!

産直 高原キャベツ(群馬県産)ができるまで

1. 播種はしゅ育苗いくびょう

2月下旬から農業用ハウス内(写真A)で種をまき、約35日かけて葉が4~6枚になるまで育てます(B・C)。7月から10月末までの長期間出荷し続けるため、少しずつ時期をずらして種をまきます。

播種と育苗の様子

2. 定植・管理

4月上旬から7月末にかけて、順に苗を畑に植えていきます(写真D)。植えて2週間ほどたったら除草。病気や虫の発生を防ぐため定期的に防除を施しつつ、生育状況の悪いところには追肥をします。定植後1カ月ではまだ葉が広がっていますが(E)、徐々に葉が増え中心から丸まり、2カ月もすると球状になります(F)。

定植・管理の様子

3. 収穫・選別・箱詰め・出荷

6月下旬から順に収穫を始めます。鮮度を保つため、収穫は気温が低い深夜2時ごろから午前10時ごろまで(写真G)。外側の葉を何枚か残して株元に包丁を入れ、地面に水平に切ります(H)。見た目と重さで瞬時に選別し、その場でサイズ別に箱詰めし出荷(I)。「重さは体が覚えているので、持った瞬間に分かります」

収穫・選別・箱詰め・出荷の様子

4. 土作り

早い時期に収穫が終わった一部の畑では、再度苗を植え付け。その他の畑では、翌年のための土作りを11月末までに終わらせます。純平さんの畑では、緑肥として牧草をまいて耕し、肥料を与えます。春や秋に石灰をまいたり、堆肥をまく場合もあります。

【広報誌2025年9月号より】