バナナはお好きですか?
バナナは栄養が豊富で、日本で一番食べられている果物です。
コープで年間を通して取り扱っている4種のバナナをご紹介します。
バナナは輸入フルーツですが、コープは輸入フルーツに関しても、産地の生産者と一緒に栽培方法や流通経路などを確認したり、残留農薬検査を行うなど、チェック体制を作って、組合員の皆さんにお届けしています。
25年前、コープではフィリピン産バナナを中心に取り扱っていました。しかし、気候変動の影響もあり、フィリピンを襲う台風や豪雨、干ばつなどによる被害が大きくなってきており、バナナを安定的にお届けするために産地を増やしました。あわせて、産地の自然環境や生産者の労働環境の改善などの、地域に合った特徴ある取り組みと結び付いているバナナの取り扱いを広げています。
宅配のカタログや最寄の店舗でご利用いただき、ぜひ食べ比べて、お好みの味・お気に入りのバナナを見つけてください!
ペルー産「フェアトレードバナナ」は、南米ペルーの北部、最大産地のピウラ地区で栽培されています。非常に乾燥した気候ですが、園地の土壌はこの地域では珍しく粘土質であり、バナナの栽培に適しています。また、園地の近くに川が流れており、バナナの生育に必要な地下水も豊富で灌(かん)がい設備も整っています。日照量の多さとペルー沖の寒流の影響による寒暖差によって、甘味とコクのあるバナナに育ちます。
生産者のマーカスさんは、ドイツで長年有機ワインを作ってきたノウハウを生かし、妻の母国ペルーでバナナ栽培を始めました。自家製の堆肥を作り、馬を使ってその堆肥を土壌になじませ、一層豊かな土壌を作ってバナナを栽培しています。
また農園内に入る際は作業着に着替え、バナナを箱詰めする選果場も整理整頓され、明るく清掃が行き届いており、衛生面も徹底しています。
メキシコの太平洋側に位置する、中西部のコリマ州で生産している「メキシコバナナ」は、1年を通して安定した熱帯乾燥気候のもとで育ちます。収穫したバナナは、有機専用のパッキングハウスで、1房ずつ洗浄し、虫・傷・いたみ・変形がないかチェックを行い、計量・検品・箱詰めをして出荷されます。
「甘味・コク・香りの高さが自慢です」と、生産者のレオン夫妻は話します。
バナナの売り上げの一部が、「グロー」の取り組みに充てられます。
2005年に、メキシコバナナの生産者・レオン夫妻が設立したプログラムで、より良い生活を提供することを信念として、農場の労働者や地域の人々に、教育を受ける機会や、医療をはじめとした必需品を提供する取り組みです。
「フィリピンバナナ」は、フィリピン、ミンダナオ島のダバオ市周辺で栽培されているバナナです。標高0~450mの中低地で栽培されています。食味は4つのバナナの中で一番さっぱりとしています。
このバナナは2017年度にコープでの発売25周年を迎えた、ロングセラー商品です。複数の指定園地で生産されています。
「高原バナナ」は、「フィリピンバナナ」と同じく、ミンダナオ島のダバオ市周辺と北部のブキドノン州で栽培されているバナナです。園地は、「フィリピンバナナ」よりも標高の高い450m以上の場所にあります。標高が高くなると、気温の寒暖差が大きくなり、バナナに含まれるでんぷんの量が増え、糖度が高くコクのある濃厚な甘さのバナナになります。複数の指定園地で生産されています。
産地と原料や製品を適正な価格で継続的に取引することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や、労働者の生活改善と自立を目指す貿易の仕組みです。フェアトレードバナナをご利用いただくことで、農業に携わる生産者の皆さんのくらしの改善につながります。例えばペルーの「フェアトレードバナナ」産地の場合、生産者の皆さんに、次のようなことが実現しました。
化学的に合成された肥料・農薬の使用を避けることを基本として、自然界の力を生かし生産する栽培方法です。
輸入農産物のうち、コープの「産直」の基準を満たす商品が生産できる園地を「園地指定」としています。
コープと決めたルールに基づいて生産し、またその点検・検査をコープと定期的に行っています。
果物は基本的に、産地の朝の温度での保存が、良い状態を保つ条件とされています。バナナの場合13.5度以下の寒いところに置いておくと、途中で熟成が止まり、おいしくならなくなってしまい、黒くなります。
バナナ保存の適温は、13.5度から20度です。冬場は暖かい部屋で、夏場は直射日光を避けた涼しい部屋で保存しましょう。冷蔵庫の中での保存は、温度が低すぎて熟成が止まってしまい、お薦めしていません。
角切りにしたバナナ1本、冷凍カットマンゴー100g、牛乳150mlをミキサーにかける。(2杯分できます)
【ポイント】
お好みで牛乳を減らし、プレーンヨーグルトを加えるとバナナマンゴーヨーグルトスムージーとしても楽しめます。
【広報誌2018年4月号より】