誕生から39年愛され続ける「CO・OPミックスキャロット」
発売当初は40%だったにんじんの割合を、今年、これまでの味わいを残したまま
60%に増やしてリニューアルしました。
にっこり笑ったにんじんと果物のイラストがトレードマークの「CO・OPミックスキャロット」。1981年の発売当初から着色料や香料を使用せず、にんじんに果汁だけをミックス。にんじんが苦手な子どもでもおいしく飲めるように仕上げた、コープの野菜果実ミックスジュースで一番人気の商品です。
製造元であるゴールドパック株式会社 企画開発本部 商品開発部の清水由香利さんに、話を聞きました。
「発売当時は、にんじんは今よりも独特の味が強くて、嫌いな子どもも多く、『子どもににんじんを食べさせたい!』という組合員の皆さんの声と、にんじんをおいしいジュースにしたい!という私たちの思いから、コープ商品として誕生しました」
にんじんをゆでてから加工することで、特有のえぐみを抑え、きれいな色を残し、味と香りは消さないように、そして果物の甘味で子どもたちが『甘くておいしい!』と飲めるようにと完成させました。当初のにんじんの割合は40%でした。
発売当初から現在に至るまで、使用するにんじんは国産に限定しています。素材の味を生かしたジュースのため、原材料の品質はとても重要。極端に味が違うなどミックスキャロットに適していないものは決して使いません。
にんじんの割合は2003年に45%、2010年に50%、2018年に55%へと上げ、今年60%にリニューアルしました。その際、大事にしたのはこれまでの味わいを変えないことでした。
「今回リニューアルを任され、責任重大だと思いました。発売当時と比べ、野菜全般の改良によってにんじんそのものが食べやすい味になっているため、にんじんを60%にしてもおいしくできました。とはいえ、にんじんの割合を増やすだけでは味が変わってしまうので、他の果物の割合も変えて試作を繰り返しました。発売当時からバナナの風味はポイントです。世代を問わず一緒に飲んでいただける味に仕上げられたと思っています」
清水さん自身もミックスキャロットが大好きなのだと言います。 「私はこれを飲んで育ち、今では小学生の自分の子どもたちと一緒に飲んでいます。子どもたちが喜んでいる姿を見ると、この仕事に携われて良かった!と思います。組合員の皆さんからも『にんじん嫌いの子どもが飲んだ!』『2世代で飲んでいます』などの声をいただきうれしいです」と清水さんは話してくれました。
にんじんの割合や果物の種類は、時代の嗜好(しこう)に合わせて変化してきました。ですが、いつの時代にも大事にしているのは変わらないおいしさです。長く飲んでいただいている組合員の皆さんが抱く、ミックスキャロットのイメージを崩さないように時代に合った味づくりをしています。
これからも組合員の皆さんに寄り添いながら成長していく「CO・OPミックスキャロット」をぜひ飲んでみてください。
【広報誌2020年7月号より】