アルミホイルの片面にシリコーン樹脂を塗布(とふ)してあるから、
焦げ付く料理もくっつかない!
さまざまな場面で、料理する人を助ける便利な商品です。
「料理はしたい、でも洗い物がもうちょっと少なければ……。こんな気持ちになることはありませんか? 忙しい人の味方、「CO・OPくっつかないホイル」をご存じでしょうか。焦げ付きやすい食品が「くっつかない」アルミホイルです。
製造するアルファミック株式会社 技術部・品質保証部 大木正明さんと、東洋アルミニウム株式会社 茅ヶ崎製造所の田村健さんに話を聞きました。
東海アルミ箔(現在の東洋アルミニウム)株式会社が開発した、焼きそばを炒めるための焦げにくい業務用鍋をヒントに、これをアルミホイルに応用できないか?とアルファミック株式会社が考え、コープに提案。1988年にエンボス加工とフッ素樹脂コートの「CO・OPお料理用アルミホイル」が誕生しました。「当時は他にこのような商品はなく、原材料が高価で、価格が上がるのが課題でした」と大木さん。
アルミホイルから食品をはがしやすくする素材の研究を続け、1999年にシリコーン樹脂に変更。そのときに「CO・OPくっつかないホイル」へと名前を変えました。
「シリコーンを使用することで、樹脂の密着性がアップし、製造コストも下げることができました」と大木さんは言います。
「私は品質保証部で20年、利用者の声に耳を傾けてきました。『食品を載せる面を間違えてしまう』という声があり、これが次の課題だと思いました」
その後、2016年には食品を載せる面がひと目でわかるように、使用面に印刷をしました。
「高精度な写真や色彩表現が得意なグラビア印刷機で製造しています。これだと乾燥も早く、1度の工程で使用面の印刷と、微量のシリコーン樹脂を均一・均等に塗ることができるんですよ」と田村さん。印刷を終えると、汚れや穴がないかを探知機でチェックし、シリコーン樹脂の塗布量が正しいかを重さで調べています。
「組合員の皆さんに『必需品』と言っていただけたとき、生活に密着しているんだなと実感でき、とてもうれしい瞬間です。皆さんの声とともに進化し続けてきた『CO・OPくっつかないホイル』をご利用いただけたらうれしいです」。にこやかに大木さんは話してくださいました。ぜひお手に取ってみてください。
①使用面がひと目でわかるように「この面に食品をのせてください」とアルミホイルに印刷をします
②次にアルミホイルにシリコーン樹脂を薄くまんべんなく塗布します
③仕上げは断裁機で製品幅にした後、5m・10m巻きにして箱に入れて完成です!
1988年 | エンボス加工・フッ素樹脂コートした「CO・OPお料理用アルミホイル」発売 |
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1999年 | 離型剤(りけいざい)をフッ素樹脂からシリコーン樹脂に変更、商品名を「CO・OPくっつかないホイル」に変更 |
2010年 | シリコーン樹脂の塗布量を約2倍にして剥離力UP |
2016年 | 使用面を印刷した上にシリコーン樹脂コートすることで、裏表の識別が簡単に |
【広報誌2020年6月号より】